ヤフオク無料化で、「オークション」の根本を思う



手厚いサポートでもポイント還元やサービスとの連携ではなく、極力出品者に負担をかけない設定の必要性だと思うんですけどね。

ヤフオク、まあ、今までスマホからならアプリ経由でオークション出品が可能だったんですけど、それが11/12からPCでログインしていれば誰でも可能になるということだそうです。

詳細は記事を読んで確認してもらうとして、今回は、有料会員サービスとして差別されるのかどうか、という点に当てて、戯言を書いていこうかと思います。


根本的にフリマとオークションは違うのに...
なぜそう至ったのかという理由に関しては、記事を読んでもらった通りだったのですが、まず逸脱しているレベルの話。
そもそも、フリーマーケットとオークションは違うことを理解できないのではないか?という疑問です。

オークションとは、本来入札をしていき、落札期限までに一番高い値段をつけた人が、購入権利を得られるというものです。対して一般的にフリーマーケットとは、不用品を売り手の言い値で買うものです。
つまり、もともと低い値段から上がっていくオークションと、高い値段から下がっていくフリーマーケットでは、その性質そのものが異なることを理解しているのかどうか?ということです。

手軽さもあり、値下げ交渉なども可能であるが、実際にはガラクタもありうるというフリーマーケット。
対して出品者が出品料を出し、きちんとした運営のもとで、きちんとした商品が競売されるというオークション。

この根本的な定義がまず崩れています。
長い物には巻かれろ的な発想ではありますが、ヤフオクにフリマモードなんていう怪しい機能が付いたことや、ヤフーIDとソフトバンク携帯の紐づけさえあれば、どんな高額商品でも資格なく入札可能なことなど、追随されたサービスに対して、後追いするしかできないという図式が、今回の出品無料化につながっていったわけです。


改悪され続ける出品条件、無礼・無知を呼び込む無料化

落札システム利用料が10%なのも、いずれプレミアム会員でも消費税絡みで10%になることでしょうし、補償なんて正直申請せず、当事者同士でやったほうが金銭トラブルにはなりにくい。補償の申請から結果まで半年かかるような運営は僕はいかがなものかと思います。
ヤフオクはとにかく新規サービスをリリースするたびに、運営費を稼ごうとする姿勢が見え見えなのが気に入らないんですよね。しかも、それが望まないサービスであっても付加されてしまう。そのくせに、サーバーに負荷がかかりやすい時間には必ず更新が追いつかないという、非常にサービスとして瀬戸際に立っている感じがあります。

繰り返しになりますが、オークションというものは、不用品であれど、商品として成立する以上は、ある程度の責任を買う方にも売る方にも求められます。そのための審査がクレカだったり、本人確認資料だったり、在住証明だったりしたわけです。始めるまで1ヶ月掛かった時代は今も昔。ワイモバのデータSIMを契約すれば、即座にヤフオクができちゃうわけですから、そりゃ質を維持しろと言っても無理な話なんですよね。

話は脱線しますが、ヤフオクに限らず、携帯電話の信用情報をアプリサービスの担保として扱うのは、日本の悪い習慣だと思っています。お役所が不正をすれど、きちんとした申請を行って、サービスに加入するというのが、今までの日本の性善説を支えてきたわけですけど、かつてのiモード決済に代表されるような電話番号と個人情報の紐づけ、そしてそこに関する決済情報までを、ほぼ100%、たった3社のキャリアのサーバーに入れておいてあるから大丈夫、という考え方はどうなのかと思います。
前にも書いたとおり、マイナンバーで携帯電話番号を一つ付与し、それは意地でも一生変えられないようにするなら、僕はある程度それも納得するのですが、お金さえ貰えれば解約も契約もし放題な現状を考えると、やむなしな時代なのかなと思ったりしますね。

と、こんな話をしていて、いろいろ思う方もいらっしゃるかもしれません。

ヤフオクが抱える問題は他にもあり、業者でありながら個人出品者として、落札システム利用料のみでかわし続ける国内外業者や多いこと、正規のルートでは取引できないような怪しい物なども事実上黙認していることなど、アマゾンに見られるような「欺く」ための対策が全くできていないことがあります。

オークションでは以前からサクラが存在していますが、これは、サクラに払うお金をプラスしても、商品に利益が生まれるという発想から出てくるものであり、実際に10年前ぐらいには本当に自作自演するようなサクラもいました。入札するのにも苦労するのに、それでもやろうと考えたのは、商品がしっかりしていたことと、お金をロスしても安く売りたくないという一心だったとは思いますが、その頃には有料オプションで最低落札価格の設定もできたので、単なる実績作りという側面もあったのかなとは思います。
ただ、嫌がらせとしての効果はあったものの、これも出品者の自衛行為かと考えれば、今なら納得行く部分もあります。

今は...というと、正直なところ、匿名取引なんてものができてしまい、本当に誰と取引しているのかわからないという状況になっていたりします。別にそれっきりの可能性が高いわけで、そのシステムは悪くないのですが、それって逆を返せば、売った本人は責任を取る必要はほぼないということなんですよね。
そしてもう一点は、そうしたときに自衛する手段より、他人に被害を出す手段ばかりがどんどん増えて来ていることが、どうもヤフオクから遠のいてしまう原因なのかなと思います。

こう言ってはなんですが、フリマアプリにも見られる「身分不相応」な値引き交渉とか、嫌がらせの質問とか、日本でのネット個人売買はもう神経戦と化してる部分があるんですよね。つまり、やっていることが幼稚で、それをどこまで許容できるかどうか、その幼稚な行為が高度化していくとようなことがどんどん起こっている気がするんですよね。簡単に言えば、質の悪い落札者によって不利益を被る人間の数が増えれば、サービスそのものの利用者が減るという悪循環に陥っていくという問題です。

これは余談でもないかなとは思うんですけど、iPhone3GSをヤフオクに出品していたとき、1週間で10回ぐらい値下げ交渉をされたことがありまして、結局入札もなかったんで、休みの日に出品キャンセルをしてじゃんぱら(当時、イオシスはまだ携帯の買い取りが高くなかった)に売りに言ったんですね。
そうしたら、「まだありますか?〇〇円なら引き取りますよ」なんてYahooメールにダイレクトに連絡が来たりとか、別の出品物の質問欄に同じような内容を書いてきたりとか。まあ、全員ブラックリスト登録しちゃったんでその場限りのやり取りにはなるんですけどね。
起こるたびに思うのは、「そんなに欲しいなら買えるだけのお金を稼いで入札しろ」って怒りと、「そこまで執着して何になるのだろうか?」という疑問ですね。価値に見合えばお金を出しちゃう、多少は盛っちゃう性格なものでして、そこにかける執念があるなら他を当たって玉砕すればいいのにって思います。(この辺性格悪いな)

結果、自衛としてできたのが、フリマアプリの「○○さん専用 商品」というタイトルなのだとは思いますが、ならサービスを介さずにそこで個人売買できないものか、という点で、匿名出品、あるいはモバイル番号認証という功罪が見えてくるんですよね。

例えば、僕がオークション初心者には「必ず質問欄に購入意思を伝えてから入札をして」と書くのは、本当に買ってくれるかどうかという、確認の意味も含めているんです。だって、匿名で知らない人に売る以上、相手に買う意思がないのに、いたずら入札されて、落札手数料取られるのはイヤじゃないですか。一時払いとはいえ、審査に半年もかかるような落札手数料の返金手続きとかだってやったことある人間からしたら、それぐらいやってもバチはあたらないと思うんです。

あとは、ノークレームノーリターンがもう理解出来ない人も多いということですよね。
なぜその値段で売られているのか?という理解ができないで、買ったものは当然返品できると、アマゾン感覚でやるような利用者も増加していると思います。実際、ジャンクと書いても返金を求められたりというのは、そこそこの頻度でやられますし、そういう人はたいてい送料なり返金手数料なりが馬鹿にならないところの方だったりします。
偏見と罵られることはあると思いますが、やはり僕らの業界において、本当のギーグ層は大都市圏にしかいない気がします。
また、返品を求める方でも特に悪質なのは、明らかに壊れたものがこちらに帰ってきたとき。これも10件ぐらいはあったかなあと思います。まあ、オークションIDが使用停止になると、それを返してくれともいうことができず、結局泣き寝入りというケースもあっただけに、一方的な落札者補償の手厚さに対して、出品者軽視の姿勢が鮮明に出過ぎているのが、いまのヤフオクなんですよね。


じゃあ、オークションサイトとしての質を上げるためにはどうしたらいいのか?

これはオークションの面白みであり、ある意味ハードオフめぐりみたいなものと同じなのですが、掘り出し物やレア物を求め、それが自分の目的と合って、安く落札できれば、価値が十分にあるのです。

ぼくのかんがえたさいこうのヤフオクは以下の通りです。
  • 落札手数料の出品者/落札者折半
  • プレミアム会員の会費負担増による、徹底的な差別化
  • 1アカウントあたりの出品数の上限の設置
  • 評価システムの全面見直し

まず、単純に出品者側のシステム使用料ではなく、落札したとき、落札者にも一部負担をしてもらうのが、まずひとつのハードルかなと思っています。いたずら入札はまず減りますし、本当に欲しいなら手数料の半分ぐらいは落札者が持ってもいいんじゃないかと思うんですよね。

プレミアム会員の会員費を上げる。僕は月2,000円程度でも利用者の質が上がるなら払ってもいいと思っています。そのかわり、会員の出品には任意のしきい値を設定できるなど、細かい調整をできるようにするなど、出品者にも相応の差を付けることが重要だと思うんです。(今回もおそらくやるやる詐欺で終わると思う)

1アカウントあたりの明確な最大出品数、これは取引を行えば、悪い評価であろうがなんだろうが、数をこなしてしまえば出品マスターにはなってしまうという今のランク付けシステムが、正常に働いていないために思ったためです。
悪い評価の比率で、3/100と0/10の場合、100%良い評価を付けられれば当然いいのですが、3/100売っている方が実績が上がっているため、出品評価が上がるというものなので、ある意味平等ではないが、数撃ちゃ当たる理論で考えると痛し痒しな感じはあります。
あとは、ストアオークションの収入額を上げるための手段としても有効ではないかと思うんですよね。これでだめなら他のフリマアプリに行きます、というような業者は、根本的に商売として間違ってる気がしますしね。

評価の見直しに関しては、今もそうですけど、もっと単純に、迅速に支払、受け取りなどをできた人から自動的に評価をヤフオク側ですれば、それで十分だと思うんですよね。
例えば、初動連絡が24時間以内にできない人は取引を完遂しても悪い評価とか、せっかく提携サービスしてるんだから、受け取りしても受取連絡を24時間以内にしなければ悪い評価とか、落札者に対しては取引の迅速化への評価だけで十分だと思うんですよね。十分に取引したくない材料になりますしね。
逆に出品者側は落札者に評価してもらう、というシステムのままにします。どうしてそうなってしまうのか?という双方見直しの機会だと思えれば、悪くないと思うんですよね。まあ、これで落札者が自分の不手際で悪い評価が付いた場合は、出品者側の評価保護なども必要になるとは思うんですが、一概に信用取引でなんとかなる状況じゃないから難しいところではありますよね。


あとに引き返せないが、利用者減が大きくならないだろうか?

と、改善できる点はいくらでもあるんですが、ここまで放置しちゃった上に、有象無象化するのがもったいないから新規利用者獲得のために出品料を無料にしようって話なのは、僕個人の感想としてはいかがなものかと再三書く次第です。
もともとのYahoo BBあたりから続く、ソフトバンク携帯によるモバイル認証と、ユーザーのプレミアム会員化による利用者増、そこに対応できずにフリマアプリの台頭を許し、更にはそのフリマアプリとの差別化をすることなく、そちらの流れに乗るという感じ。楽天も同じようにラクマへ統一しちゃいましたが、おそらくそれとほぼ同じ流れになりそうな感じはします。
最も、一強だったサービスに胡座をかくような行為が2010年ごろには目立っていたのも事実であり、落札手数料の値上げも消費税の税率と共に変えた経緯もあり、そこに来て今回のプレミアム会員との差別化の10%手数料も、減収を補うとともに、消費税率引き上げで値上げする気満々にしか映りません。このままやっていっても、最終的にはフリマサイトに成り下がる可能性のほうが、オークションサイトとして残る可能性よりはるかに高いです。

それでも出品数やマニアック度では一番であり、やはり代替サービスがない、あるいは個人では作りにくいという問題点を唯一解決できる術として、ヤフオクがないのも困るのは事実なんですよね。
なので、もうちょっと妙案を検討していただく、特に個人売買である以上、やはり落札側に有利な商売をしては行けないということを、もう少しだけ考えてもらえないものかなと、僕個人は思います。



おしまい

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by aru32to | 2018-10-16 21:03 | 雑談