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AAC対応と謳っている中華完全ワイヤレスイヤホンがほとんどAACに対応してない件について

割と中華イヤホンあるあるネタ。
まあ、たかだか5000円ぐらいのイヤホンで文句を言うなとも言えますけど、最近アマゾンであまりにも多い案件なので、ちょっと記事にしておこうかなと。

---2018/06/08、具体的対策を書いてみました---


「AAC対応」とはiPhone対応という意味合いなのか?
まず、iPhoneではAACで接続されているか、という話がそもそも確認できないため、Android8.0以上のスマホ(HTC U11とXPERIA XZ1 Compact)で開発者モードによる強制コーデック固定、それとこの前買ったShanling M0での接続でAACコーデックに対応しているかどうかを確認してみたけど、結局M0がインジケーターとして一番わかりやすかったので、その写真を載せていこうと思います。

まずLDAC(MDR-1000X)
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見えるかな?ちゃんとLDACって出てくる。

次にaptX(XHA-9000)
AAC対応と謳っている中華完全ワイヤレスイヤホンがほとんどAACに対応してない件について_b0237530_21182014.jpg
aptX HDに対応してくれたら最高だったんだけど、残念ながらaptXまでなんだよね。

AACにきちんと対応したイヤホン(WF-1000X)
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AACでもちゃんとインジケーター出てきますね。

で、中華イヤホンのSBC接続を2例
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AAC対応と謳っている中華完全ワイヤレスイヤホンがほとんどAACに対応してない件について_b0237530_21181973.jpg
型番は敢えて書かないですが、形とペアリングネームでわかると思うので、まあそう思ってください。

実は販売元にAAC対応と確認した上で購入したんですけど、現実にはSBCにしか対応していないという問題です。
で、AAC対応って書いてあるイヤホンって、大抵の場合iPhone対応と書いてあるんです。が、先程書いたとおりiPhoneではコーデックの固定や確認が一切できないため、「iPhoneに接続したからAACで接続してるんだよね」という思い込みで書かれている可能性が非常に高いのではないかという疑念があります。


販売元ですら確認できないイヤホンのスペック
なぜ、こんなことになっているのか?という疑問を販売元とともに探ってみることになったんですけど、これが非常に根深いものでして。
まず販売元がそもそもイヤホンのスペックを理解していない。そもそもOEM製品とかでもなく、メーカーが大量生産したものを買い付けるような方式のため、単純にそれらがどのようなスペックか?というのが生産元から明かされないということらしいのです。いわゆる日本風に言えば転売ヤー的な売り方のため、詳細なスペックはわからないというのが本音のようです。
更に追求していくと、コーデックチップのスペック表を送ってきました。転載で申し訳ないですが、
AAC対応と謳っている中華完全ワイヤレスイヤホンがほとんどAACに対応してない件について_b0237530_22360564.png
AAC-LCとは書かれているものの、メーカーが必ずしもAACに対応させて作っているわけではないため、これが正確なAAC対応のソースにはならないわけです。
そのため、製造元にAACでテストしたのは、どんなデバイスか?と確認してみたところ、「すまん、俺たちは売ってるだけだから製造元のテスト環境がわからないんだ」と帰ってきたと。いや、まあ期待通りの返答を頂いて感謝したいところですけどねw
んじゃ製造元に聞いてくれよと連絡した結果が、上のコーデックチップのスペック表だったわけですね。まあ、不良率もさることながら、品質管理もへったくれもない世界なんだから、大目に見てくださいよってことなんでしょうね。(片方は7種ものデバイスで接続して、そもそもSBCですら使い物にならなかったわけだがw)
さらに言ってしまうと、bluetoothのバージョンも、このチップ採用しているイヤホンでは4.2と5.0で分かれており、果たしてこのコーデックチップのスペックですら合ってるかどうかすらわからないという有様です。(この程度のイヤホンレベルではそこまで距離が必要ではないので、大差はないと思うけど)


結局の所、製造元の採用しているコーデックチップがAACに対応してるんだから、AACコーデック使って接続してるんじゃね?っていうのが結論のようですね。


ま、ちなみになんでAAC対応に疑問を持ったのかというと、SONYのHeadphones Connectで、WF-1000XをAACで接続したとき、割と安定して音楽が聞けるようになったことと、それならばiPhoneでもSBCとの使い分けができて、AACのほうが音がきれいに聞こえたからという、なんともプラシーボな話です。
でもAndroid版だと明らかにAACのがきれいに聞こえる上に、ブチブチ切れない、本家iPhoneと同じ特性があったもんだから困ったもんですね。


製品情報を鵜呑みにしない、でも信じるのはコーデック表記と自分の耳しかない。
とはいえ、2016年に出たW800BTなどのように、SBCにしか対応しないけど、大型ダイナミックドライバーを搭載することで出力に全フリしちゃったような面白い商品があるのも事実なんですよね。W800BTはWF-1000Xより明らかに音質がいいんですけど、bluetooth接続に難ありという問題があったりして、結局手放しちゃったんですよね。そのWF-1000Xも音切れは起こるんだけど、それと5000円ぐらいの中華モデルを比べるのも良くないとは思うけど、性能が上がっているとはいえ、やはり接続が優秀というわけでもなく、さらにカタログスペックすら不明というのは、ちょっと日本では通じないんじゃないかなと思いますね。弁護はしておくと、中華イヤホンのレベルが異様に上がってきた昨今、このような完全ワイヤレスイヤホンも決して音は悪くないんですよね。ただ、売るなら、販売元のほうでAAC対応かどうかを検証して、それを商品説明として掲載すべきなんじゃないかなと思うわけですよね。
販売元には今回の一件、こちらとしても代替機を送ってもらった上でいろいろ検証できたので、感謝しております。が、やっぱり虚偽記載はいかんよねと。

あと商品サンプルを提供してもらってるアフィブロガーの皆さんも、その記事でメーカーが迷惑を被る可能性だってあるんですから、きちんとこの辺は検証して記事書かないとダメだと思いますよ。ましてその記事でお金を稼いでる以上はその発信情報に責任を持たないといかんわけだから、販売元に媚びるだけでは、虚偽記載してるのと一緒になってしまいますからね。


ハイレゾと同じで、分かる人ですらプラシーボなんじゃないかと思っちゃうレベルの話ではあるんだけど、そもそもSBCで接続が途切れなければ問題ない話でもあるので、その辺は伸び盛りの中華イヤホン市場ですし、時間が解決して...くれると思うんだよなあ。
できればeイヤホンでもヨドバシでもビックでも行って実機を聞ければいいんだけど...なかなか地方だと完全ワイヤレスイヤホンの展示すらないからなあ。それどころか、アマゾンで購入するとなると、完全に運の世界だから、難しいところですよね。

まあ、結論として、対策するとすれば、
  • 知ってるメーカーのものを買う。もしくはカタログスペックがしっかり明記されているものを買う。
  • アマゾンやアフィブロガーのレビューの数が多いものは、極力疑う。
  • 接続環境がiPhoneだけしか書かれていない場合はコーデックが確認できないので、メーカーに聞いてみる。
  • 搭載bluetoothチップを明記しているものを買う。(出来ればQualcommチップが好ましい)
  • 出来れば複数接続できる、しかも確認可能なAndroidやオーディオプレーヤーなども用意しておく。
  • 接続できなければ、必ず証拠を残す。

ちなみに、AAC対応と謳っていて、SBCしか対応できない商品は、論より証拠を提出しましょう。少なくともアマゾンやヤフーショッピングでは、だいたい返品できると思います。(あまり良くないけど、アマゾンレビューで同じ写真を載せて、詳細を書くと言うと、なぜか効果がある)
残念ながら、SOUL ELECTRONICSぐらいのブランドでも、カタログスペックと違うことすらありましたし、こっちはAliExpressだったこともあって、結局写真を送っても認めてもらえないままなんですけど、海外ではそういうレベルだと思ってください。






とはいえ、どっかのメーカーで多少サイズや稼働時間は無視したLDAC対応の完全ワイヤレスイヤホンを作って欲しい。
LDACに対応するということはそれ相応に音も良くないと意味を成さないので、それはそれは面白いものが出来ると思うんだけどね。







おしまい

by aru32to | 2018-05-30 23:31 | 雑談 | Trackback | Comments(0)

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