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なんかMVNOって見直しの時期に来ちゃってる?という話

今回のことの発端はこれ。


なんだって。
へーでおしまい、でも良かったんですけど、ちょっと感心したのと、そういえばもうMVNOでもサブブランドでもMNOでも安くすればいいんじゃねという潮流がまたしても出来上がってることに疑問を投げかける回です。


ニーズはある、されどそれはニーズと呼ぶには少数か?

このサービス、すごいところを突いてきたなと思う点は、

  • データ容量を使い切っても最大1Mbps(ただし、混雑時には300Kbps)
  • 楽天でんわアプリを使って国内どこでも5分通話かけ放題
  • 最低利用期間により楽天ポイントをプレゼント、だけどポイントは短期利用解約金に含まれる。
  • 新規、MNPのみ契約可能(3点目によるところが大きいと思う)

という点です。キャリア以上に条件悪いMVNOなんて誰が契約するんだろうか。

まずいい点、一番最初の基本1Mbps維持です。とはいえ、混雑時に速度が落ちるという点ではまだまだAPの処理能力が足りてないという実感です。とはいえ、SH-M03の契約時にもらった(いや契約したんだけど)300KbpsのSIMは継続的に300Kbps出てるので、我慢できれば全然余裕だと思います。

やむ無しな点、楽天でんわのかけ放題かな。どうしてもプレフィックス電話になる点はしょうがないね。

罠というか、うまい感じにごまかしてあるのが3点目。どっちにしろ12ヶ月の制限は9,800円でかかるけど、最初に上げる分のポイントを解約金に上乗せされて、おいそれと解約出来ない仕組みを作ってしまうあたりに、悪質な感じはあります。

例えば、Huawei P10を3年契約、2GBプランの場合、
初期費用は71,096円(端末代)+3,394円(初期手数料)-20,000円(割引)
月々は1,980円x12ヶ月、2,980円x24ヶ月、以降は2,980円固定
解約金は1年目29,800円、2年目19,800円、3年目9,800円、以降は0円

お、おぅ。
まあ、キャリアの買い替えサポートと異なる点は、最初のコストは安く、ランニングはサブブランド並、期間にもよるけど、途中解約は大損という感じになる点です。地味にランニングが途中で上がってしまうところまでサブブランドの真似をしなくてもいいじゃないかと思います。

端末購入サポートと何が違うんだ?と言われるとアレなんですけど、最初のコストが安くともハイエンドモデルが入手しやすく、ランニングが高く、12ヶ月以内の途中解約は大損害ですが、12ヶ月をすぎれば解約料も変わらないという点では全然良心的な気がしますよね。
でもドコモあたりだとランニングは5,940円x24ヶ月(カケホーダイライトプラン+2GBパック)なのは確かに厳しい気もする。

いやさ、その潜在的なニーズなのか、本当に利用者の声なのか知らないですが、速度制限を気にするような人ってそもそもMVNOで大容量のプランに入っていませんか?って話ですよね。


このように、ワイモバイルは別として、UQでもそうですけど、「何でもかんでも端末購入費を盾にして利用期間を縛る」というシステムじゃあ、別にキャリアでもいいんじゃないかという発想になってしまうと思うんです。利用者主導ではなく完全に運営側の都合というか。それがどうなんだろうと思ってしまいます。


日本のMVNOは今後逆走していくのか?

同じように「コミコミセット」的なものは広がりを見せています。

こちらは解約金は(12000-(利用月X1000))+端末代という仕組みです。1年以降は端末残務代のみということになります。
やはり専用アプリによるプリフィックス通話にはなりますが、かけ放題にはなります。



なんというか、端末の分割金縛りというのは、実際即買い替えなども視野に入るレベルの商品が多いです。
キャリアより安く持てるけど、スペックはえらく低いものじゃあんまり意味がない、というのはあるんですよね。これがGALAXY S8とかなら買ってもいいかなと言う感じはあるけど、arrows M04だったら2年後は使い物になっているのかどうか分からないという怖さがありますよね。
そういう意味で、サブキャリアのiPhoneSEとはまた着地点が随分適当なところへ落ちてしまった気がします。


んで、そもそもMVNOに移るような人はかなり限られてくると思うんですよね。
たまたま更新月で、移ったほうが安くなるかも、という人か、僕らみたいに短期利用を前提に色々調べるために契約するか、のどちらかなんですよね。
実のところ、キャリアが養分と言っている方々も、インフラ整備のためのお金を払ってると考えれば悪い話じゃないわけですし、特にMVNOが強いのは都市部のギーグ層、あるいはITリテラシーの高い人たちなんです。そういった人たちを媒介として、本来口コミで広げるべきものが、ガンガン広告費を突っ込んで売り出すという不思議な状況も、僕の中ではどうなんだろうなあ?という疑問があります。

そこに来て、今の端末セットの動き。
音声通話も重要だという動き、これって完全にキャリアの動きの追随ですよね。いかに囲い込みかしか、日本の通信業は考えていないのでしょうか?
日本では回線は端末と紐づくものという方も多いでしょうが、そこを切り崩すべきMVNO各社が盛んに端末セットをすすめるという不思議な光景は、どう見てもおかしい気がするのは僕だけではないと思うんですよね。
まあ、楽天のように極端な例はなくとも、せめて即契約即解約が出来るぐらい、楽な世の中になるべきだと思っています。


もう少し、支払う金額に対する価値を示す必要があるのかも

本来果たすべきワイモバあたりが月単位での契約、もしくは1年契約ぐらいのプランを作ると、随分流れが変わってくるだろうとは思いますが、この辺はキャリアも痛し痒しなんだろうなと思いつつ。
ただ、どっかの大臣が話したように、まだ下げられる余地は(MVNOではなくMNOには)あると思うんですよね。auのピタットプランとかをみる限り、1GB通話し放題でも1980円(ただし2年目は2980円)は十分出せるだろうし、さらに言うと常時同じ値段でサービスを受けられるようにしてもらえるほうが嬉しいんですよね。
キャリアでもMVNOでも1年目だけ安くするけど、2年目は値段が上がりますというのはやっぱり案内している方も問題を感じると思うんですよね。だったら、最初が高くてあとは下る一方のほうがプラントしては正しく、長期ユーザーほど得をするでしょ?という寸法にならないのだろうかと思うんですよね。

うーん、着地点が見えない。我々ユーザーは自由契約、自由解約と安い費用を求めているはずが、安い費用に目を向けるあまり、あとは犠牲にしちゃっていいや的な感覚が色々見え隠れしてどうしようもないですね。
潜在的ニーズは掘り起こし尽くしたと思うんですよ。あとはどこまで価格とのバランスを取るか?なんですよね。そういう意味でもう少し思い切ったやり方をしてもいいMVNO並びにMNOはあると思うんですよね。

あとは、支払った金額は何に使われているか、という透明性ですよね。極端な話、ドコモショップの運営に使ってますから始まって、回線増強や交換局の更新だとか、そういう目に見えるようなものになら払ってもいいという方もいらっしゃるかもしれません。MVNOも同じで、安くなってますけどドコモの回線使ってますから安心ですよの一辺倒では意味がないです。ドコモの回線と自前のサーバーで処理しています。でも自前のサーバーを増強し、サポートやサービスを充実させるために、価格はこれ以上下げられませんとか、そういう物を隠さずに利用者に訴えかけることも大事なのかなと思います。



一周回ってMNOがいいというオチが一番危険だけど、まあ、そういう感じになっちゃってるからなあ。難しいよね。







おしまい

by aru32to | 2017-08-30 20:40 | 雑談 | Trackback | Comments(0)

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