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格安SIM、格安スマホを検討してみた(Ver.2014冬)

ひと通りレビューするものはしたので、また駄文を書き連ねることにします。

今回は、Zenfone5の発表以来、再び脚光を浴びている格安SIM市場のお話です。

有象無象のスマホ業界。もう正直な話、スペックに関しては頭打ちです。
どんなつまらないスマホを買っても、基本的には大抵のことは出来てしまうんです、という話をここのところどのレビューで書いています。
ですが、面白いことに、最近は格安スマホの新製品、および付帯するサービスが盛んに報道されています。ここでは素朴な疑問のなぜ?と自分で思ってしまうことをここで書いています。(金額は税抜と考えてください)

1.結局ドコモ次第な理由

言わずもがな、格安スマホというと、例外的なワイモバの1GBやmineoを除き、基本的にはドコモの回線を使用しています。なので、違いがあるとすればプロバイダーが収容できるサーバーの大小ぐらいしか違いがありません。
10月以降、2GBで900円というサービスが増えてきましたが、これは簡単でドコモからの回線卸値が下がったからです。別にプロバイダー側が価格交渉をしたからじゃないんです。
サービス的にはまったくもって横並びなんですね。今のところ、容量無制限で速度が3Mbpsのぷらら、もしくは容量無制限速度制限なし(カタログスペック上で、実速度は散々たる内容だが)のU-mobileがある程度、大体1GBで700円前後、2GBで1000円、4GBで1500円ぐらいですかね。(データプランの場合)
あと珍しいところでは、音声プランで800円分の無料通信があるSo-netの+Talk Sプラン。0.5GBしかデータ通信が出来ない、利用期間が最低1年という問題はあるものの、キャリア含め全てのLTEプランの中で唯一無料通話分があります。2476円を高いと見るか安いと見るかですね。
今後、回線の卸値が下がれば、更に容量増加、価格下落などもあるでしょう。

mineoはauの回線を利用します。今後はわかりませんが、追随する業者がないところを見ると、このまま唯一のau回線になりそうな気がします。
1GB980円(データプラン)、音声付きで1590円と高値です。1年縛りもありますが、料金見直しが2015年2月に予定されているらしく、今後は下がる可能性、もしくは容量増加があるかもしれません。


厳密にはキャリアではありますが、ワイモバイルも加えておくべきかな。
スマホプランに関してはSIMのみの販売もしており、通話回線はついてきてしまうものの、1GB2980円で、国内300回、10分までの通話がかけ放題というプランです。ソフトバンクがMVNO回線を渋っていますが、実質的には低価格路線をワイモバイルが担っていると考えれば間違いないでしょう。これは2年縛りです。

なお、音声通話に関してはワイモバイルを除き30秒20円です。通話が入ると期間縛りが発生しますので、注意してください。通話が多い方は問答無用でワイモバイルがいいんじゃないかと思ったりしますね。


2.それぞれのメリットを考えてみる。

ドコモ系の格安スマホのメリットは、ドコモの端末がそのまま利用できてしまうことや、海外で普及しているLTE Band1、Band3、将来的にはBand28などが使える海外スマホでも利用できることにあります。
他キャリア系の格安スマホに比べて容量が大きいということもメリットではあります。比較的俺評判がいいのが、IIJmioとOCN。前者はバースト転送による体感速度の向上、後者はバックボーンが無双すぎ。それ以外に関してはワイヤレスゲートSIMなんかは気になりますが、肝心のWiFiがSIM入れてないと使えないのがね。

mineoはauの端末が使えるという大きなメリットがあります。iOSがらみの問題は以前残るものの、auの端末は調達コストが非常に安いため、ハイエンドモデルが欲しいという方には向いています。キャリアアグリゲーションやWiMAX2+に対応している端末を持っていれば、そちらも利用可能というのは少しメリット。あとはテザリング可能な点でしょうか。

ワイモバイルも基本はSIMフリーなのですが、LTE Band1とBand3、今後はBand8も利用可能、さらにAXGP(LTE Band41)が利用でき、3Gの音声通話も可能なことから、SIMフリーのiPhone6を一番生かせる環境が出来ます。


3.他では書かないデメリットを見つけてみる。

ドコモ系のデメリットは、なんといってもプロバイダーの良し悪し。いまだOCNモバイルONEで不足を感じたことがない一方で、他方ではU-mobileの容量無制限に対する怒りを筆頭に、帯域制限話が尽きないのが大きなデメリットです。
ただですら実体験で遅いと知ってるドコモ回線なのでその分は大目に見てるのですが、それにしても3Mbpsぐらいが常時出てほしいぐらいかなとは思っています。
ドコモ機種ではテザリングが不可なので、そこもデメリットかなと。

mineoも実測がえらく遅いということがあります。これはk-opti.comがなんとかすれば良い話です。いい加減サーバー増強出来ないものかと。また、なんかの時に書いたLTEバンド間の切り替え時に一時的な未接続状態が起き、ゲームなんかやってようものならば再起動させられるという残念な状態になります。
あと機種選びが狭いという問題もあります。
auの端末じゃないと接続できない(厳密にはSIMフリー端末でも接続が出来るのですが、100%出来るとは言えないので)、iOS対応が今後改善出来ない可能性が高いということですね。

ワイモバイルねえ、帯域制限がかなり厳しいのがポイントです。基本的に契約時の話は信用しないほうが気が楽。Band3はそれなりに繋がるけど遅い、ソフトバンク保有のBand1はスピードテスト番長なので、テストするようなアプリでは実測値が分からないというのはあります。つながりやすさという点でも及ばない感じは否めないです。帯域制限がひどいとはいえど、AXGPはまだまだ余裕っぽいので速いです。
通話ほぼ無制限というのが最大のメリットでありデメリット。2年契約も考えようによっては痛いですね。そして帯域に余裕のあるAXGPに対応する端末が圧倒的に少ないこと。まあ、アングラな世界だからなんとも言えない。(前にちらっとテストした限り、Nexus5のSIMだと302SHではネットワーク設定をしても、電波をつかめなかったと思う。今は知らないけど。)


4.最適な端末選びをしてみよう

そういうわけで、前回もこのコーナーで在庫処分に付き合うな!とか書いた覚えがありますが、今回も同じく書いておきます。
まず、モバイル機器において、日本市場のスペックは世界でも類を見ないほどハイエンドモデルしか出てないです。実は大手メディアはこの点を全然書かない。

例えば、なぜiPhoneシリーズが日本市場では普通にばらまかれているのか?これはiPhoneですらスペック戦争では日本市場に投入されているAndroidに全く勝てない上、アップルの強い圧力でノルマがある程度決まっているからです。iPhoneというのは、残念ながらアップルにカモられたキャリアが仕方なくばらまいてると言っても過言じゃないです。
これが海を渡り中国やアジアの各国、更にはヨーロッパあたりでは、iPhoneはハイエンドモデルとして取り扱いされています。扱いが別格なんですよね。それは、日本でSIMフリー版として売られているのと全く同じ(円相場によるのでなんとも言えないけど)値段だからなんです。そんなものを初日から条件付きでも大幅割引がされるなんて基本的に海外では考えられないですからね。そんなことが諸々あり、外国の方々が大挙して暴れても、瞬間最大風速ではサンゴ並のお金になると。必死になる理由も分からんでもないです。

毎度書く、「一括払いで得られる満足感」とは本来このことを指して言います。そのものに対する本当の価値が分かってないで、ただ0円だからという理由でiPhoneを買います。こういう売り方をしているキャリアがあって、こういう買い方をしている利用者がいるから、iPhone本来の価値観が失われてしまうんですね。

というiPhoneを最上級の褒め言葉で讃えたところで、同じようになぜXPERIAやGALAXYが高いかの説明になってないな。
んじゃもう一つ、日本には投入されてないXPERIAシリーズが世の中には結構な種類存在しています。よく話に出てくるXPERIA ZLは、本来だと南米や東欧などに多くが投入されたモデルです。日本でも割と知られているXPERIA M2なんかは、$299(台湾)という廉価版。その当時のXPERIA Z2が$900程度していましたから、差が凄まじいという話です。

これでピンと来るかなとは思うんですが、極端な話、上に書いたように日本市場ではハイエンドでも、最もハイエンドな機種しかキャリアでは出ないのです。

XPERIA M2なんかは昨今の格安スマホとスペックが変わらないのですが、日本のキャリアはこれを採用することはありません。(まあ、ワイモバはやりかねないが)
が、海外ではそのミドルエンドがスマホの中心であり、本来キャリアがラインナップに加えるべきなのが見向きもされないので、それじゃあ格安スマホとしてセット売りしようという話なのですね。だから、他の国から見たら別に安くないし、プリペイドSIMが主流な国の人から見たら、なんで日本のモバイルはプリペイドじゃないの?という疑問すら湧くかもしれないですね。

そういうわけで、前置きというか、価値観の説明というか、元々定価3万のスマホを買うなら、元々定価10万のスマホを買ったほうが当然いいよね、という発想で、SIMと端末を別々に用意するのがオススメなのですね。

全体的なメリットだけ言うと、これら格安スマホにはおサイフケータイ、ワンセグ/フルセグなどのガラスマ機能がなく、カメラも何とか実用に耐えうるものがほとんど。さらに通信面でもLTEがBand1にしか対応していないとか、そもそも3Gオンリーだとか、安かろう悪かろうをひた隠しにする極悪メーカーも多々あります。
目安として、3GのSIMフリースマホは5000円、LTE対応なら2万ぐらいまでに抑えるべきだと思います。
付け加えると、今から2年前ぐらいのスマホであれば、Zenfone5やXPERIA M2、ARROWS M01などと大差ないか全体的に上回るスペックなので、そっちを買っても悪くないと思います。

具体的な機種名を上げていこう。


ドコモ系

ドコモ系は相変わらずGALAXY J(SC-02F)のコストパフォーマンスの良さが光ります。なんといっても3GBメインメモリー搭載、CPUなども現行品からは若干落ちるものの、Zenfone5などの格安スマホは相手になりません。
国産となると、SHARPのSH-01FやF-01Fなどが割に安めでパフォーマンスがいいです。フルセグ対応なので、死蔵させても役に立ちます。
3万出せれば割と種類は豊富、2万だと厳しいですがそれなりに使えるものも多いです。LGのL-01FやL-05Eなど、スペックがひとつ上なモデルもいいとは思います。
変化球でいくと、NEC系。もうスマホを作っていませんが、2012年冬モデルのN-03Eはディズニー・モバイルモデルということもあり大きく値段が下がっています。ヤフオク見て度肝を抜かれたんだが、全部付いた制限なしの中古が割と1万を切る値段で落札してたりします。格安スマホではこの値段じゃ太刀打ち出来ないです。


mineo(au系)

好きなauのLTE端末を買ってください、では味気ないので。
やっぱりXPERIA ZL2とisai FLの双璧は簡単に崩れない感じです。じゃんぱらで30K前後ですが、双方とも現行のハイエンド機と全く同じレベルなので、普通にお買い得です。
デメリットで書いた通り、全体的にauは使えるsimが限られてしまうのでどうしても叩き売られる感じです。
一応ね、前書いた国産2機種を実機で使ってみましたけど、
SHL23はスペック、サイズ、電池持ちはものすごくいいですけど、前面の戻るボタン、ホームボタンの下に音量センサーがあり、そこが大きなマイナスです。持ち方やクセなどもありますが、俺は片手利用は出来ないです。
FJL22も同様に何ら問題ないレベルのスペック、サイズなんだけど、電池持ちがSHL23に比べるとやや悪い。半日ぐらい違うことが多く、2日放置出来るかどうか相当危ないです。
だからといって、SOL23(Z1)を買うぐらいならこの2台を選べるんだよなあ。う~ん、ダメではないけどなんだよなあ。

そういえばファブレットもあったりしますね。SOL24とかLGL23は2台持ちで便利に使えるサイズですし、値段を考えれば悪くないと思います。

auに関しては、2013年冬モデル以前のモデルは割としょうもないスマホが多いので、出来ればそれ以降のモノを買うことをおすすめします。
ヤフオクで1万程度、中古ショップでも15Kから買えたりするので、言うほど高い感じにはならないと思います。


ワイモバイル

NEXUS 5しかない。
EM01Fも快適だけど、値段(8980円ぐらい)を考えるとちょっと納得行かないかもしれない。
特筆すべきはDIGNO T。タフネススマホではあるんですが、PHSからの機種変更で一括0円として撒かれたため、なぜか安い。
SIMフリーでもなく、スペックは一世代前のAXGPオンリースマホそのもの。ZenPhone5より低い感じです。
あとはソフトバンクの301F、SIMフリー化すれば一番対応バンドが多いですね。結構高いとは思うんですけど、それにしたって3万はしないとは思います。
選択肢が少なすぎて多くを書けないです。申し訳ないです。


SIMフリーモデルについて

MVNO市場においては盛況ですが、前述の通りハイエンド機はハイエンド機相応のお金を払わないと買えません。
一応技適マーク適用されているモデルが少なく、APN設定や周波数帯の対応などが分かること、そして壊れたらおしまいという感覚で使えるかどうかです。
さんざん海外のSIMフリーXPERIAなどをレビューしてますが、オススメは絶対にできないです。

iPhone6とかいいんじゃないですか。NEXUS6もいいですね。(無責任)
キャリアモデルと同様のレベルのスマホは最低6万ぐらいします。iPhone6やらNEXUS6やら、スペックだけ考えたらダテに高くないんですよ。

値段の面でZenfone5やARROWS M01、LG G2 miniなどは魅力的なんですが、上に書いたスマホに比べると格段にスペックが落ちてしまうのが問題かと。Zenfone5がギリギリ及第点といった所。
唯一例外として考えられるのが、ZTE Blade Vec 4G。これだけ過去に19800円で売られたことがあり、今でも安定して23K程度に落ち着いています。その値段であれば妥協点としていいかと思います。
個人的にはAscend P7とかを推したいところですが、値段が相当ネックなので強く推せない。普通に考えたら相当安くてハイエンドモデルなんですけどね。
メモリが1GB、CPUがSnapdragonもしくはAtomと明記されているもの(両方必須)を買うと、結構快適かつゲームや動画再生などで十分対応出来ます。(XPERIA M2でテスト済み)

まあ、そういうことだけで考えると、やっぱりZenfone5の16GB、28940円は本当にギリギリバランスが保たれてる機種ではないかと。

ちなみに、サポートがほぼないという条件付きではXPERIA M2やXPERIA E3などのミドル~ローエンドがギリギリ買えます。


5.逆に買ってはいけないSIMフリースマホ

3Gオンリーのスマホは絶対ダメです。理由は昨今のSIM事情で、わざわざLTE使える状態なのに何が悲しくて3Gスマホを買わなきゃいけないのか。
その上、性能が低いため安く仕入れられるメリットがあり、ガワだけ変えて売っているのです。メモリは512MBと厳しい上、ストレージは4GBとロクにアプリも入れることが出来ないこともあります。
さらに互換性の低いMediaTekなどが主流で、アプリによっては動かないというものも案外存在します。
9800円も払ってがっかりするスマホなんかわざわざ買う必要はないです。
具体例としては、freebitのPandA、Coviaの全モデル、イオンスマホのgeaneeなど、広域で行くとNEXUS4なんかもアウトです。
この時点で相当なスマホがふるい落とされます。正直なところ、3G対応スマホは5000円ぐらいのものではない限り買う必要はないと思います。(サポートなどが充実していたとしても)
今なら、必ずLTE対応のスマホを買ってください。

なお、できるだけ端末は一括購入をすることをオススメします。
特にMVNOなんてもう明日には使わないというような状況になってもおかしくないので、そういう時に残債が残るのは非常に問題となります。




というわけで、この冬も快適なモバイルライフを過ごせるといいですね。


おしまい

by aru32to | 2014-12-01 01:23 | MVNO・廉価帯スマホ記事 | Trackback(2) | Comments(0)

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